第20回国際膵臓学会|第6回アジアオセアニア膵臓学会

会長挨拶

伊佐地秀司

第47回日本膵臓学会大会
膵臓学の鍛錬と創造
会 長 伊佐地秀司
三重大学大学院医学系研究科
肝胆膵・移植外科学 教授

 この度,伝統ある日本膵臓学会(JPS)大会を担当させて頂くこととなりましたが、三重大学肝胆膵・移植外科(第1外科)にとって大変名誉なことであり、教室を代表して関係各位に厚く御礼申し上げます。

 教室の立場から膵臓学会の歴史を振り返ってみますと,本学会は1970年に「膵臓病研究会」として第1回年次大会が開催され、1975年には恩師の水本龍二先生(当時、京都大学本庄外科)が第6回年次大会を京都で主催されています。1986年の第17回からは日本膵臓学会となり、1990年には水本龍二先生(三重大学第1外科)が第21回大会を津市で主催されましたが、この時、私は幹事を務めさせて頂きました。1998年には恩師の川原田嘉文先生(三重大学第1外科)が第29回大会を横浜市(DDW-Japan)で主催され、この時も私は幹事を務めさせて頂きました。教室としては、3回目の主催となりますが、今回は第20回国際膵臓学会(IAP)(下瀬川徹会長)と第6回アジアオセアニア膵臓学会(AOPA)(杉山政則会長)との共同開催ということで、仙台市で2015年8月4日(木)~7日(日)の4日間にわたり仙台国際センターにて開催させて頂きます。

さて、私と膵臓との出会いは、1981年に水本先生に大学院の研究テーマとして頂いた「急性膵炎の病態生理における膵ホスホリパーゼA2(PLA2)の細胞膜障害の役割」に始まり、その後、慢性膵炎、膵広範切除後の膵再生や膵癌の研究へと進めてきました。この約30数年間、我々の成果を本学会で発表し種々の批判・指摘を受けて「鍛」えられ、さらに研究を「練」り直して発表するという過程の繰り返しでした。これこそ膵臓学の「鍛練」であり、ここから新たな「創造」が生まれてきます。そこで本大会のテーマは膵臓学の「鍛練と創造」とさせて頂きました。宮本武蔵は五輪書(水之巻の結び)の中で、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とする」と述べています。すなわち「鍛練」とは、千日(約3年)の間「鍛え」、万日(約30年)の間「練る」ことを意味します。膵臓学の明日を担う人材の「鍛練」の場となる大会になるように、JPS・IAP・AOPAプログラム委員会でプログラムを練りましたが、「鍛練」の度合いを高めるには参加される皆様のご協力が不可欠ですので、何卒よろしくお願い申し上げます。

JPS・IAP・AOPAの合同学会ですので、発表(ランチョン、メディカルセッション等を除く)は英語になります。JPSのシンポジウムは5つで、「Advances in endoscopic treatment for pancreatic diseases」、「Diagnostic strategy for early pancreatic cancer」、「Lap (Robotic) pancreatectomy」、「Advances for chemotherapy in pancreatic cancer」、「Recent innovation in pancreatic surgery」であり、さらに「Hands-on seminar for endoscopic procedure」と「Hands-on seminar for laparoscopic pancreatic surgery」の2つのハンズオンセミナーの他、「PanCAN award」を予定しています。JPS&IAPのシンポジウムは7つで、「Preoperative therapy for pancreatic cancer」、「Basic research on pancreatitis」、「Treatment of local complications of severe acute pancreatitis」、「Basic research on pancreatic carcinogenesis」、「Precursor lesions in the pancreas-current concepts」、「Familial pancreatic cancer registry and its implication to clinical managements」、「Classification of pancreatic cancer-new JPS classification (Satellite Symposium)」であり、その他に「Young investigator award」を予定しています。なお、IAPはInternational Consensus セッションとして「Consensus for treatment of autoimmune pancreatitis」、「International consensus on PNET」、「International consensus on the management of IPMN」、「International consensus on borderline resectable pancreatic cancer」、「What is early chronic pancreatitis and why is diagnosis important?」の5つを予定しています。AOPAでは、「Pancreatology in Asia-Oceania」にてアジア・オセアニアでの膵臓学の現況についてのシンポジウムを予定しています。さらに、特別講演、教育講演、Meet the Professorなどの企画を予定しています。一般演題は口演(Forum)と示説(Poster)で発表して頂きます。また、医療に携わる多種多様な専門職によるチーム医療の必要性と普及が求められる時代であり、メディカルスタッフ(看護師、薬剤師、技師など)のセッションも予定しています。

会期中は仙台七夕祭りにあたりますので、昼間は学会会場を鍛錬の場とされ、夜は七タ祭りでリラックスして下さい。全国のみならず世界から多くの方々が仙台においで頂きますよう心よりお願い申し上げます。

下瀬川 徹

第20回国際膵臓学会大会
会 長 下瀬川 徹
国際膵臓学会(IAP)理事長
日本膵臓学会(JPS)理事長
東北大学大学院医学系研究科 消化器病態学分野 教授

 第20回国際膵臓学会(IAP)大会会長を務めます、東北大学消化器内科の下瀬川徹です。世界中の膵臓専門家の集まりである国際膵臓学会を当地仙台で開催する機会を与えられましたことを、大変光栄に思っています。本会が成功裡に開催されますよう、全力で準備を進めているところです。会期は2016年8月4日(木)〜7日(日)の3日半、会場は仙台国際センターです。第20回国際膵臓学会は、伊佐地秀司教授を会長とする第47回日本膵臓学会(JPS)大会と杉山政則教授を会長とする第6回アジアオセアニア膵臓学会(AOPA)大会との合同開催となります。8月第一週は、5日の花火大会を前夜祭として仙台七夕が開催されます。商店街が何千という豪華な七夕飾りで彩られる東北を代表する鮮やかな夏祭りです。地下鉄東西線が2015年内に開通するため、仙台国際センターへのアクセスも格段によくなり、夏祭りで彩られた熱い膵臓学会になると期待を寄せています。

 本会では、膵臓領域の代表的な5つの課題を取り上げ、国際コンセンサスシンポジウムを企画しました。自己免疫性膵炎の治療、PNETの診療、IPMNの診療、Borderline resectable膵癌の診療、早期慢性膵炎の定義と診断に関して世界的合意を形成しようと考えています。その他、IAP/JPS合同セッションを9企画、JPSセッションを7企画、AOPAシンポジウム、ポスターセッションを予定しています。日本膵臓学会の国際化促進のため、大多数の演題は英語で発表され、討論されます。

 2011年3月の東日本大震災と津波により、宮城県は大きな被害を受けましたが、4年以上が経過し、震災からの復興が進んでいます。「杜の都」の名前通り、8月上旬の仙台は深い緑に包まれ、涼やかに広瀬川が流れる美しい季節です。仙台は海の幸が豊富、名物「牛タン」も健在で、県内には30以上の醸造元があり、地元の銘酒が揃っています。最新の世界の膵臓研究や臨床の進歩に触れるとともに、ご家族づれでお越しいただき、七夕祭りを楽しんでいただけますと幸いです。是非、多数の皆様のご来訪をお待ちしております。

杉山 政則

第6回アジアオセアニア膵臓学会
会 長 杉山 政則
杏林大学医学部 外科学 教授

ー 第6回アジアオセアニア膵臓学会の開催にあたって ー  第6回アジアオセアニア膵臓学会(AOPA)を開催させていただきます。この会議は第20回国際膵臓学会(下瀬川徹会長)と第47回日本膵臓学会大会(伊佐地秀司会長)との共同開催(2016年8月4〜7日、仙台国際センター)になります。

 アジアオセアニア膵臓学会、Asian Oceanic Pancreatic Association (AOPA)は2005年に設立されました。その趣旨はアジアオセアニア地区の若い医師、研究者に膵臓病学に関心を持ってもらうこと、結果としてアジアオセアニアの膵臓病学の振興と知見交換を図ることを目的としております。現在、理事長は田中雅夫名誉教授(九州大学)であり、事務局は杉山が務めております。 第1回会議は2005年に東京で、跡見裕会長により開かれました。その後、第2回(2007年、神戸、跡見裕会長)、第3回(2009年、台北、Tsann-Long Hwang会長)、第4回(2011年、韓国済州島、Sun-Whe Kim会長)、第5回(2014年、インド、デリー、Rakesh Tandon会長)と開催され、各回100〜200名が参加しています。AOPAは着実に成果をあげて、アジアオセアニアの膵臓病学の発展に貢献しています。

 第6回会議では8月6日にシンポジウム「アジアオセアニアの膵臓病学」を行います。多くの先生方のご参加をお待ちしております。


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